疫学

 とは言え、統計学も疫学も立派な学問ではあるので、毛嫌いしてても始まらない。

 新型コロナウイルスと戦う今日この頃では特に、疫学は重要な学問ですよね。喫煙者は重篤化リスクが14倍とか言われるとめっちゃ腹立ちますが、それはそれ。そういう態度と疫学・統計学そのものの意義は、離して考えたいとこです。

 疫学と言えば「脚気(かっけ)」で「鈴木梅太郎」、というのが僕の子どもの頃の認識です。若い人の為に一応解説しときますと…。(読まなくてもいい注1)
 米糠や玄米・麦に、脚気を予防・回復させる成分がある。鈴木梅太郎が東京化学会にそう発表したのが1910年。当時脚気は結核と並ぶ日本の国民病という状況でした。
 梅太郎は鶏や鳩に、かたや白米、かたや玄米・麦などを餌に与えて飼育して、上の結論を得た訳です。これがまあ「疫学」ですね。

 その後梅太郎は、脚気治療の原因成分の抽出に力を尽くし、翌1911年、糠の有効成分を抽出して、これが脚気治療のみならず人の健康・生命に不可欠のものであると発表し、この有効成分を「オリザニン」と名付けます。今で言う「ビタミン」ですね。
 なのでビタミンを世界で最初に発見・発表したのはこの鈴木梅太郎さん、なのですが、世界的には知られず、ポーランドの科学者=カシミール・フンクが1912年、同じ米糠由来の成分を「ビタミン」と名付けました。歴史の展開が早い!

 さてしかし、脚気の研究を梅太郎より四半世紀も前に行い、成果を出したのが「日本疫学の祖」高木兼寛です。
 高木は海軍医として、兵食に洋食・麦食を推奨して、1883〜85年に軍内の脚気を激減させました。この時「海軍カレー」が生まれたそうです。余談でした。
 で、1885年に高木はその研究を発表しましたが、彼は脚気の原因については「タンパク質の不足」と考えていました。その為か否か、この学説はほとんど賛同を得ることができなかったらしいです。ですがその後海外で評価され、またその研究が梅太郎らのビタミン発見の先駆けとなったコトから「日本疫学の祖」の威名を得ることが出来たのです。

ともあれ高木の研究は、人間社会における仮説→実験→統計の経過報告を含む分、梅太郎の研究より「疫学」としてはそれらしい、のですね。また両者の疫学研究は規模が小さく不完全ながらも「コホート研究(前向き研究)」であると言えるんじゃないでしょうか。
 疫学研究にはまず「記述疫学」「分析疫学」の区別があります。記述疫学によってデータが集められ、仮説を立て、分析疫学によって「因果関係の妥当性」を調査し、証明する。という手順になります。

 で「分析疫学」のなかにも幾つかの分類、あるいはヒエラルキーがあります。下の図をご覧ください。「ケース・コントロール・スタディ」と呼ばれるものはこの図の「症例対照研究」、「RCT」は「ランダム化比較試験」です。より詳しくはまあ、Wikiってみてください。

 疫学研究は通常、下から上へと進んでいき、「エビデンスの強さ」は下から上に行くほど高まります。なので「確かなエビデンスが」なんて言う人たちは「メタアナリシスの結果によると」なんて威張ったりするのですね。(注2)

 で僕があらためて「梅太郎すげえなあ」と思うのは、疫学研究の成果から基礎薬学研究に移り、ビタミンの発見にまで至った、ということです。これと比べるとニコチン依存症の治療にニコチンパッチが使われるようになった、なんて「ハッ(冷笑)」と思います。

 さて「疫学」について僕らの興味は「タバコ」ですよね。殊に「タバコと肺がん」です。

 タバコと肺がんの研究に初めて疫学的方法(ケースコントロール研究)を使ったのはドイツのフランツ・ミューラー。1939年のことで、イエーナ大学『タバコの危険性に関する科学研究所』における研究成果です。と言えばお分かりでしょうが、これはヒトラーががんばった禁煙運動に追随するものでした。「受動喫煙Passivrauchen」という概念もすでにこのナチスドイツで生まれています。ヒトラーの「人種改良と肉体的純潔」の理想が、ナチスドイツをして禁煙運動に向かわせたってことですね(ミューラーもナチス党員)。この結果、ドイツでは1944年までにタバコの害に関する多くの学位論文が書かれることになります。

 禁煙運動家などは、「ヒトラーよりも早く、すでに1604年イングランド王ジェームス一世によってタバコへの警鐘が鳴らされていた」と言ったりしますが、僕はこれあんまり意味がないと思ってます。そもそもタバコがヨーロッパに入ってきたのが16世紀のこと。これが急速に広まりつつある状況では、賛否好悪が相半ばして当然だからです。

 例えば同じ17世紀のフランスでは、食事にフォークを使うこと(つまり現代のカトラリーによる食事)がようやく広まりつつあったのですが、時の《太陽王》ルイ十四世はこれを「下品」と斥け、頑固に「手食」を続けました。それでもカトラリーの流行は鎮まらなかったのであり、タバコの流行も止まなかったのです。

 話がズレました。
 ナチスドイツ崩壊後、今度はイギリスが、次いでアメリカが「タバコと肺がん」の研究を始めます。
 イギリスでは1947年、急増した肺がんへの対策を講じる為MRC(医学研究機構)が会議を行い、これに参加したブラッドフォード・ヒルとリチャード・ドールによって1950年「タバコと肺がん」の関連を示す疫学研究論文が発表されます。ここでは「692の症例に対し99.5%が喫煙者」であり「重度喫煙者は非喫煙者より16倍、肺癌で死んでいる」と報告されました。
 これを受けて1951年から20年、3万4440人の男性医師を追跡調査し(コホート研究)、1976年「肺がん死亡に対するタバコの相対危険率14倍、寄与危険率93%…つまりタバコがなければ、肺がんによる死亡は実際の7%である」とする研究結果を発表したのでした。

 すげえ研究結果ですね。これに先んじて1962年にはイギリス王立医師会報告書「喫煙か健康か?」なんてのが出されていて、タバコと肺がんの関係はイギリスで事実認定された、のかな? と言ってもこれらの研究が「医学的権威から大いに疑いの目を向けられ、一般的には無視された」という話もあるので実態はよく分かりません。だとしても今の禁煙医師なんかの頭の中では「古い妄執からこれを否定する向きも多かったが、肺がんに対するタバコの害の医学的研究は確実に進歩してきた」みたいにまとめられるのでしょうね。

 しかし「本当にそうか?」と考えてしまうのは、イギリスの肺がん=タバコ研究が1950年頃から活発になった、という時代状況です。何故なら当時のイギリスには、タバコなんかより本来はもっと重大な問題が起こっていたからです。ロンドン・スモッグです。

 1952年12月に発生し、1万2千人を殺したとされる「The GREAT SMOG 」。実はすでにこれ以前の100年間で10回ほどの大規模スモッグは発生していて、1905年ロンドンの医師デ・ボーさんがこれをSMOGと名付けました。
 このスモッグが石炭燃料の使用によるものだというのは今では常識です。世界に先駆けて産業革命を起こし、石炭ばんばん焼いていたイギリス=ロンドンだからこそ、世界に先駆けてスモッグに見舞われた訳で、しかもこの時ロンドンの冬は非常に寒く、暖房に使われる石炭が増加し、また当時のロンドンでは路面電車に替わってディーゼルバスが整備された、という事情もGreat Smog発生に影響したようです。
 そんでこれ以後1956、57、62年にも大規模なスモッグは発生していて1956年1月の死亡者増加数は480人と記録されています。こうした状況を受け、イギリスでは1956年に「大気浄化法(Clean Air Act)」を制定し、この「黒いスモッグ」は減少することになります。
 んがしかし、世界では「黒いスモッグ」に変わり「白いスモッグ」が新たな脅威として発生していたのでした。

「白いスモッグ」すなわち「光化学スモッグ」はアメリカ=ロサンゼルスで1944年に初めて観測されたと言われます。日本では1970年あたりから有名になりました。今度の原因は石油燃料由来の硫黄酸化物、窒素酸化物、炭化水素など。つまりガソリン=排ガスが犯人ってことになりますね。実はロンドンで「黒いスモッグ」が減ったのも、石炭から石油へと燃料のトレンドが移ったってことが一番の原因なのでしょう。

「タバコと肺がん」の研究が盛んになった時代とは、こういう時代です。だから「タバコを肺がんの原因とする研究は、産業的により重要な石炭・石油の害から目を逸らすために行われた」…と言うと、ある種の「陰謀論」として斥けられそうですが、あながち有り得ないこととも言えないのです。
 或いはこうも考えることが出来ます。
 大気汚染をテーマとした疫学研究は、当時の学者の手に余るものであり(実際に1947の会議で、大気汚染についての問題意識はありました)、しかし一方では肺がんの急増について何らかの原因究明=犯人探しが急がれていた。その為「タバコが肺がんの原因である」という成果が重宝された、という考え方です。
 これも陰謀論のように見えるかも知れないですが、今現在、新型コロナに翻弄されている僕らなら「何かしらの確かさが欲しい」という気持ちを忖度してあげることが出来るんじゃないでしょうか。
 ともかく70年も前のことは今では「歴史上の出来事」です。今の若いモンが歴史に疎いのをいいことに、これを言いがかりだって切り捨て、実際にあった出来事を消し去ってものを言うのはどうなんだ、と僕は思うのです。

 何故ならば、WHOが「大気汚染が人に対する発がん性を有すると認める」と発表したのは実に、2013年10月のことだからです。つい最近です!

 これは中国のpm2.5問題の深刻化なんかが決定を促したのでしょうが(中国では過去30年で肺がん死亡率が465%上昇したとか)、これまでずっと世界中で大気汚染は問題にされ続けてきました。日本では1967年に四日市喘息裁判が開始、1970年アメリカでマスキー法(大気汚染防止法)成立…etc。なのに今更?って思ってもしょうがねえだろこらぁ! とか思ってしまうのです。
 ロンドン・スモッグから60年、この間にWHOは「タバコは人殺しの悪魔だ(©️グロ・ハーレム・ブルントラント 1998)」などと叫び、FCTCなんてものを世界にゴリ押し続けてきました。肺がんの第一の原因はタバコとされ「大気汚染の影響については精細な疫学調査が待たれる」なんてうそぶいてきたのです。
「PMやJTとこれに連なる政治家たちによってタバコの害に関する研究は妨害され、無視されてきた」ってのは嫌煙家の決まり文句ですが、2013年に至るまで大気汚染を肺がんの危険リスクと認めなかったWHOは、これと比べてどうだったんだ? ぐらいのことは考えて欲しいとこです。

 あ、そうだ。そもそもこの記事は「疫学」の有用性と悪用とは別に考えなくちゃ、って話でしたね。実はWHOに2013年の決定を促したとされるのも、ヨーロッパの大気汚染を調査した疫学研究報告(2012)なのです。疫学、ちゃんと役に立ってるのです。
 あと疫学紹介の立場としては、アメリカで1948年に開始された「フラミンガム研究」もあげておかなきゃでしょうね。試験に出そうなレベルの有名調査なので、要チェックです(僕はチェックしてません)。

 さて日本。そして受動喫煙の問題。

 禁煙医学界隈で長きにわたって神様の如く扱われていたりいなかったりするのが平山雄(1923-95)、この御仁の肺がんに関するコホート研究ですね。

夫婦9万1540組を1965年から15年かけて調査し、「夫の喫煙が多いほど妻の肺がん死亡率が高くなる」「女性の受動喫煙による肺がんの相対リスクは1.45倍である」とするこの研究を、平山は1981年にイギリスの『British Medical Journal』に発表。殊にここで平山が提唱した「受動喫煙」の概念がWHOの気にいるところとなって、後の禁煙運動に大きな影響を与えることになったのでした。
 ただこの研究、実は当時からかなり疑問視されていたらしく、現在までも「トンデモ理論な部分がある」なんて非難されてたりするのですね。

https://ironna.jp/article/3435

 なのでこの平山理論を非難したところで、今の禁煙医師たちには「平山理論なんて過去の学説。今はもっと優れたエビデンスが量産されている」なんて返されたりします。
 しかし国立がん研究センターが2016年に発表した「受動喫煙=肺がん」のメタアナリシスに採用された9本の論文のなかには、「平山雄の研究」がしっかり入っているのです(対象人年数で見ると圧倒的多数の報告として)。つまり「受動喫煙による肺がんリスク=1.28倍」という、危険性を訴えるにはちっと心許ないこの数字には、平山理論がしっかりと関わってるんですよ。平山理論が本当に「もう古い」んだったら、そんなもん外しちゃえよって僕は思います。

 だがまあしかしねえ…。

「肺がんの原因はタバコである」という学説が生まれて80年、日本の喫煙率が下がり始めて50年(1966年で83.7%、2018年で17.9%)、肺がんで死ぬ人は増えこそすれ、全く減ってはいません(注3)。その間「タバコと肺がん」研究は疫学的研究に終始し、他は動物実験で非現実的な量のタール投与によって発がんを確認しただけ。僕は「タバコが肺がんの原因」っていうのは、もういいんじゃないかなって思ってます。「発がん性物質」の研究も、もう減らしてもいいんじゃないの? とか。
 鈴木梅太郎の疫学研究は、ビタミンの発見という薬学上の結果を導き、脚気を撲滅させるほどの成果を上げました。タバコの害の研究は、実際のところ疫学的「エビデンス」を大量に生み出す一方で疫学から一歩も出ることが出来ず、がん研究に捗々しい貢献を与えてはいないんです。

「疫学」は厳密には「医学」ではありません。「医学研究に疫学的方法が援用されている」が正しい表現です。上に名前をあげたイギリス疫学の権威sirブラッドフォード・ヒルは「私は数学者でもなければ医者でもない。自分は疫学者であると思っている」と言いました。平成9年の「日本疫学会ニュースレター」でこの言葉を紹介した倉恒匡徳は、同時に「日本で疫学が尊敬されないのは、杜撰なデータを処理し安易にマスコミに公表する研究者が多いからだ」と、ある種の人々を非難しています。耳に痛い言葉だと思う人はいませんか?

 がんは複合的な原因により発生するもの、というのは常識です。
 ではこれをどう治療するのかという問題に、最近はNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を利用した免疫治療や、岡本圭生医師の前立腺がんに対する小線源治療(注4)、などが答えています。がんに対する誠実な医療研究というのは、本来こういうものを指して言うんじゃないでしょうか。いまだに「喫煙者は運動量が少なく向上心が低いと判明」なんて屁の役にも立たない疫学研究を続けるよりも、もっとマシな医学研究があるんじゃないのって思っちゃうのです。

 しかしそう言うと、NK細胞療法や小線源治療はがんの「治療」に関する医学だ、がんを「予防」するための医学こそ重要なのだ。なんて返されるかもしれません。これに対して僕は「一服してストレス減らしてみたら?」なんて答えるだけです。禁煙に成功した人たちの、その後のダメっぷりを見るに、「やっぱタバコって人に良い影響を与えてるわ」とか思って生きています。勿論、なんのエビデンスもありませんが。

(注1)
 なんでここで年寄りぶっているかと言うと、ラノベ 『私、能力は平均値でって言ったよね!』に、脚気のお膝ポン、のエピソードがあったからです。この作者FUNAさんが取り上げるならそれは、オッサンにしか通じない昭和ネタなんじゃないかと危惧した次第です。

(注2)
 一方で受動喫煙の害を研究するに当たって、RCT研究は実行不可能だと言われています。が、ここを省いてのメタアナリシス、というのは存在します。それだとメタアナリシスとしては脆弱だけど、成立しなくはない、ってことですね。コホート研究を複数比較分析した結果もやはり、メタアナリシスと呼ばれています。
 これについては依田高典さんと津川友介さんがTwitter上でこんな会話をなされていました。

依田「コホートや症例研究を統合(メタアナリシス)してもエビデンスは低いまま。恐らく一つのRCTよりも価値は低い」
「コホート・症例研究はそもそも内的妥当性が確保されるとは限らないので、そのエビデンスを集めてメタ分析してもさして価値はありません」
津川「おっしゃる通りだとは思いますが、受動喫煙のRCTは実行不可能だと思います」

「ギャフン」て話です。

 ま、嫌煙家で京大教授で専門学術誌でってマウント取っておいてからの「ギャフン」は、なんか可愛かったりしますが、思うに期待しすぎなんじゃないですかね。「タバコ=悪」は厳然たる事実なんだから、医学的にもっと高度なエビデンスが得られて当然とか、信じ切っちゃってんじゃないでしょうか。
 で僕はと言うと、別に医学的に正しい行為としてタバコを吸ってる訳じゃないんで、こんなのホントはどうだっていいんです。ただ周りがうるさいから一回ちゃんと話を聞いてみようって考えた結果が、このブログだって話です。

(注3)
 しかし「喫煙率は下がってるのに肺がん死亡は増加する一方だ」っていうのも、軽々しく口にすると火傷する危険があります。人が高齢化することだけでもガンは増える、急激に高まった少子高齢化を補正した「肺がん年齢調整死亡率」を適用すれば、肺がん死亡は減少しているとさえ言える、なんて話があるからです。

https://www.kinen-sensei.com/%E3%82%BF%E3%83%90%E3%82%B3%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%82%E3%81%82%E8%A8%80%E3%81%88%E3%81%B0%E3%81%93%E3%81%86%E8%A8%80%E3%81%86/%E5%96%AB%E7%85%99%E7%8E%87%E3%81%A8%E8%82%BA%E3%81%8C%E3%82%93/

ただこの「肺がん年齢調整死亡率を勘案すると肺がん死は減っている」には、医療の進歩と肺がんに対する一般認知の高まり、という要素が含まれていません。医療の進歩がどんくらいかは知りませんが、がん検診と早期治療の増加は、どう考えても肺がん死亡率の低下、つまりこの数値に影響を与えていると考えられますが。

(注4)
 この岡本圭生先生が滋賀医科大学での治療からを不当に追放された、という事件は黒薮哲哉氏の追っているところです。興味のある方は調べてみてください。


(愚痴)
 ああけどねえ……。僕は暗い未来を夢見てたりするのですよ。
 これから20年後、世界の喫煙率はほんの数%にまで下がり、そこに来てやっと「肺がんの原因がタバコであるとしたのは間違いだった」というWHOの発表があるのです。それがこう続きます。
「しかしながら肺がんの原因をタバコに求める多くの研究は、現在の無煙社会の形成に多大なる貢献をした」……。
 要するに、タバコを失くすって成果があれば、研究結果が間違っていても問題なし。高木兼寛が脚気の原因をタンパク質の不足に求めたようにね、って話です。

これを選んだのはジャケットの絵=1515年頃にグリューネヴァルトの描いた「キリスト磔刑図」がハンセン病患者をモデルとしている、と言われるからですが、しかしそれ以上に単純に、バッハの『マタイ受難曲』が、それもこのグスタフ・レオンハルト指揮のヤツ(1989)が大好きだからですね。一般的にはカール・リヒター指揮(1958)のものかガーディナー(1988)のなんかが評判なのかも知れないですが、僕にはこれが最高。レオンハルトのバッハは、指揮においても演奏でも、端正でありながらリズミカルで劇的なところが大好きなのです。
あ、けどリヒターの1958盤にはフィッシャー・ディースカウが参加していて、彼の唄う「Mache dich,mein Herze,rein」がこれまた最高です。

コメント

  1. lunayaksni より:

    理系のこういうものは、一つウソ付くだけで任意の方向に流せますからね…
    わかりやすくていいですね。

    フィリップモリス、JT陰謀論のところフィリップモリスがFMになっているのですがPMじゃないでしょうか?

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